初代

b0008217_22122658.jpg初めて犬を飼ったのは、もう32年も前になります。

名前はダン。
シェルティーです。

両親が生き物を飼うことに反対だったために「結婚したら・・・」と思い続けていたのです。
犬なら何でも良かった頃です。

本当に何も知らずに飼ったダンは、生後2ヶ月なのに重症の肝臓病を患っていました。
病気のことを知った時に近所の人たちは返してくるように言いましたが、私たちは一度家族に迎えた子犬をどうしても返すことができずにダンの肝臓病と付き合うことになったのです。
その頃は今のように獣医学が発達していなくて、おまけに田舎住まいだったので良い獣医に巡り会えずに、辛い思いをさせました。

嘔吐・下痢・皮膚病の繰り返し。
出会った獣医の手当はほとんど効果がなく、漢方薬を飲ませていました。

それでも幼い息子たちと毎日田んぼを駆けめぐり楽しい日々でした。
ところが、ある日お腹が異常に膨れているのに気づきました。
ダンは男の子、妊娠のはずはありません。
様子を見ているとなんとなくけだるそうに見えます。
獣医に連れて行くと「多分フィラリアでしょう」とのこと。

「フィラリアって?」
「蚊が媒介して体内で素麺のように育ってそれが肺や心臓に達すると死亡します」

なんてことはないという風に話す獣医の言葉がとてもショックでした。
帰りに図書館によってフィラリア症のことを調べ、さらにショックを受けました。

腹水がたまると言うことは血尿も出ているだろうと思われましたが、いっつも田んぼでオシッコをしていたので色なんか全然わからなかったのです。

フィラリア症と診断されて半年もいたでしょうか、忘れもしません4月の10日、息子たちが帰ってくるのを待ってみんなに見守られて静かに逝きました。
若干4歳でした。

自分の無知で、肝臓病ではあったけれどまだまだ生きられたかも知れないダンを失ったことは大きな衝撃でした。

「2度とフィラリアで死なせることはしない。自分の無知で死なせることだけは絶対にしない」

ダンの死は、それから出会う犬たちの、その命にどう向き合って、どう守っていけるのかを深く考えさせてくれたのです。

今でも彼のことを思い出すと自責の念しかありません。
もし、今彼と暮らしていたらどうだったでしょうか。
めざましい獣医学の発展と共にうまく病気と付き合って生きて行けたのではないかと思います。

たった1枚だけスキャナで読み取ることができました。
大切な写真。

ダンは、物言えぬ者の命の重みを身をもって教えてくれてました。
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by yukiba20 | 2007-02-01 22:17 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(6)
Commented by tip母 at 2007-02-02 12:15 x
かあさまのワンコ生活のルーツは、このダン君にあったのですね。
私も若かりし日に飼ったワンコを、交通事故で亡くしました。
その時私もかあさまと同じ様に「2度と事故で死なせることはしない。自分の不注意で死なせる事はしない」と思い そして誓いました。
しかし 息子が一年生になったのを機に飼い始めた子を 又もや事故で亡くして
しまいました。
もうワンコを飼わない 飼ってはいけないと決めたのですが・・・。
縁あって我が家にやって来た3ワン達。
今度こそ 今度こそ 絶対に 私達家族の見守る中で 私の腕の中で逝かせてあげる事が 私達の目標であり あの子たちへの供養であると思っています。
Commented by エコちゃんの母 at 2007-02-02 16:03 x
ワンコバカのルーツは 皆同じなのですね。
私も ここまでワンコバカになったのも
長毛のハスキーのシン君、1歳のお誕生日も 
むかえさせてあげられなくて、
05・12・17のブログに書いた通りです。
辛いお別れをしなくてはならない子も居ましたが
今まで出会った子、全ての出会いに
意味が有るのだと 感じています。
今、「リードの会」をしているのも
こうして ワンコのかあさんはじめ
心温かい人達と知り合えたのも
あの子達との出会いの意味の
一つだと思い 大切にして行きたいです。
Commented by ワンコのかあさん at 2007-02-02 20:55 x
tipかあさま、こんばんは♪
ルーツはこの仔なんです。
この仔が、そのまま天寿をまっとうしていたら「犬なんてほっといても育つのよ」なんて無知丸出しの恐ろしいおばさんになってたと思うわ。

その頃は、こんなに長く犬たちとの暮らしが続くなんて思いもしませんでした。
ダンがきっと「このままじゃ、いけない」とたくさんの犬たちとの出会いを作ってくれたのだと思います。
3ワンとの(私の場合はユキが今の生活を持ってきてくれたのだから4ワンですが)出会いはまさしく母さまがおっしゃるとおり「縁」としか言いようがない。
私も母さま同様、家族の中でみんなが見守る中で見送ってやりたいです。
でも母さま、見送ることができるのは良いのですが、後の辛さは腕の中で送った時が一番でした。
Commented by ワンコのかあさん at 2007-02-02 21:02 x
エコちゃんの母さま、こんばんは♪
犬バカのルーツは似たようなもの。
おっしゃるとおりですね。
バカと言われようがアホと言われようが、命ある者を大切に思う意識をはっきりと認識させてくれたのは、おしゃべりな人間でなく、物言わぬ1頭の犬でした。
引退した犬たちに深い感謝の念を持てるのも、多分初代がいたからです。
Commented by チャム・リム・Y at 2007-02-02 21:53 x
かあさんが、ワンコを心より大切にするのが、解ります。
昔は特に・・・ワンコを家族という感覚で見ない人が多かったですから・・・
病気だからといって、返せませんよね。
でも、ダンくんは、家族に愛され、凝縮された4年間だったのではないでしょうか?

私が18歳の時、初めて飼ったグーグー。
その頃から、フィラリアとかの治療薬が一般的になったんですよね?
でも、初めてだっただけに、もっとこうしてやれば良かった・・・と思うことが沢山あって・・・亡くしてから暫くは後悔の念で、辛くて辛くて。
チャム・リムには、そんな思いをさせない様に・・と思っていますが、彼らはどう思ってるんでしょう?(笑)

最近、特に、ゆっくりになってきたチャム。これからの1年、老いがすすむのか?しょうがないのですが、けっこう不安です。
Commented by ワンコのかあさん at 2007-02-03 00:29 x
チャム・リム・Yさま、こんばんは♪
ダンの時はただ飼いたくて飼った、今の私があの頃の私に出会ったら「その飼い方は無責任だ」と説教すること間違いなしです。
だから「どう飼って良いのかわからない」と言う人はわからないがわかっているだけ、私より良いじゃないかと思いますね。

チャムさんゆっくりになってきましたか。
当たり前ですよ、そのお年だもの。
リムちゃんの存在が良い刺激ですよね。

おっしゃるとおり、老犬の1年は老いの進む度合いが早くなりますね。
だって、人間で言えば6年も7年も生きていることになるのですもの、仕方がないね。

寄り添ってくれる人や仲間がいるからきっと安心していますよ。
優しい目をしているでしょう?
「ここにいるのが幸せ♪」
そう言ってるのよ。


自称犬小屋?に住む盲導犬の引退犬で天使になっちゃったユキばぁとアリサ、とキャリアチェンジ犬サニー&家庭犬ルナ・海と一緒に暮らすワンコのかあさんです。(絵は小山るみこさんの許可を得て掲載しています。)


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