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b0008217_7361819.jpg午前3時20分ごろユキは私をおいて逝きました。
18歳10ヶ月でした。
何をどう書いていったら良いのかわからないくらい悲しいです。

今、ユキはいつもと変わらぬ場所で、いつものように眠っています。
ただ、その体は冷たく、花に埋もれ、その瞼は二度と開かれることはありません。

ユキは多くの人との出会いを作ってくれました。
自らは、引退犬を広く知ってもらうために長く生きてメディアにも取り上げてもらいました。

会いたい人には全て会い、しなければならないことは全てして逝きました。
私に大きな宿題を残して・・・。

施設を超えて多くの人に助けられました。
使用者にも職員にもボランティアにも・・・そして、この「便り」を読んでくださった方々からも。

ありがとうございました。

これからも今までと変わらず、ユキと過ごした日々や思いを綴って行きたいと思います。
そして、願わくば綴り終えた頃に、新しい出会いのあらんことを・・・。
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by yukiba20 | 2004-09-28 07:35 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(31)

ルナのこと

b0008217_0344072.jpgルナが来た当初、その置かれていた環境が想像できるような行動がいくつかあります。
まず、驚かされたのが排泄。
眠りから覚めると、排泄の様子を見せることもなくその場ですぐにする。
普通は、8ヶ月にもなっていればトイレの場所を探してウロウロするものなのに、全くその気配がなかったのです。
これは想像でしかないのですが、狭いケージに入れっぱなしで排泄もその場ですることを余儀なくされていたのではないだろうか。

車を異常に怖がる。
乗ることはもちろん、傍を通ることも嫌がる。
初めて散歩に連れ出したときに驚いたのは、車から人が降りてきたときにその場から逃れようとするようにもがいたのです。

家から出たがらない。
呼べば玄関まで出てくるが、それから先は呼んでも出てこない。
連れ出そうとすると部屋に逃げ込んで身を硬くしている。

ガリガリだから当然なのですが、後ろ足に筋肉がほとんど付いていない。

本来、地面をぐっとつかむように足の指がしまっているのがジャンケンのパーのように開いたまま。

大きな声(怒っているのではない)を聞くと身を硬くして横目で、しかも上目遣いでちらちらと見る。

などなど、サニーとは対照的な様子を見せるのでした。
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by yukiba20 | 2004-09-26 00:36 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(0)

私に何ができるのか

b0008217_0313677.jpgユキ、あなたが来て
私の考える事、しなければならない事がふえた
「リタイア犬をどのように看取っていくのか世の中の人に知ってもらいなさい」
あなたが私のところに来たのはそう言いたかったのでは?
「私たちに終末の安らぎの場をください」と
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ユキが来て以来、引退犬の存在を、その余生について考えていかなければいけない時期に
来たと思っています。
今までは作出頭数が少なかったから何とかなっていたのかも知れない。
いや、その少ない頭数でさえも施設の片隅で寂しく生を終えなければならなかった子たちがいる。
では、作出頭数が増えたころの子が帰り始める2・3年後はどうなる?
人のために働いてきた子たち、1頭たりとも不幸な最期を迎えさせたくはない。
もしかしたらもう帰り始めているかも知れない今、施設が使用者がボランティアが、皆で協力して考える時期に来ているのではないだろうか。

そのために、私は何ができるのだろう。
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by yukiba20 | 2004-09-24 00:34 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(4)
b0008217_1221381.jpg長寿でしかも元盲導犬! 
おまけに、キャリアチェンジ犬もいる!
と言うので、是非取材したいとのこと。
Fさんの紹介でもあるし、おっかなびっくりで取材をOKしました。
申し出を受けた時点では、まだルナはいませんでした。

打ち合わせの電話をいただいたときに、「実は三日前に・・・」とルナが来たことを話すと「レトリーバーが3頭も!」と大喜び。
ただし、この時はルナのことは詳しく書かないでほしいとお願いしました。

ライターのSさんは私の意を汲んでくださり、ルナのことはほんのわずか触れただけで、ユキのことも、お涙頂戴物ではなく事実を淡々と書いて下さったことに感謝しています。
この掲載が、引退犬の存在を広く知ってもらうきっかけになり、ユキに会いに来られる方が急激に増えていったのです。
このことが縁で、後にSさんの推薦もあり「ユキからの手紙」として投稿欄に「ユキからのありがとうメール」が連載されるようになりました。

この時に掲載された写真に写っているルナは、上目遣いであまり良い表情ではありませんでした。
人に対する不信感と、どこまで甘えて良いのかという間合いを常に考えているような哀しい表情が数枚の写真に残されています。
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by yukiba20 | 2004-09-22 01:23 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(4)

2003年11月20日

b0008217_1053840.jpgお誕生日おめでとう
18さいになったね
今日も昨日と変わらない日
サニーやルナと楽しくおだやかに
少しでも楽にくらすことだけ考えようね

今日からまた新しい日が始まる
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この日のメモに書かれていました。

この日、ユキの似顔絵入りのケーキがプレゼントされたのですが食べるのが惜しくて長い間冷蔵庫に保管していて、遊びに来てくださる人には出して見ていただいて喜んでいました。
その時は、一緒に食べようなんて思いつきもしないくらい嬉しく、食べるのが惜しかったのです。

そして、この日に初めて「ユキからのありがとうメール」を、ユキとその家族を応援し、見守ってくださる皆様に発信しました。

それが、クリスマス・お正月・節分・・・と季節を追いながら、今も続いています。
1回でも多く出せることを願いながら。
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by yukiba20 | 2004-09-20 10:05 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(2)

末っ子「ルナ」の登場

サニーのブリーダーさんのところに、そこから出た仔で8ヶ月なのに体重15キロぐらいしかないゴールデンの子犬が保護されたとの情報が入った。
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「耳が聞こえず、食事もしない」との通報を受けて驚いて見に行かれたら、狭いケージに入れられガリガリに痩せた仔に出会い、すぐ引き取ったとのこと。
保護されていろいろと検査の結果、耳には異常はなく、食欲も旺盛。
ただ、成長期に不自然な姿勢で狭いケージに入れられていたせいか、股関節に異常をきたしていました。

我が家では、そのブリーダーさんからラブに子犬が産まれたら1頭引き取りたいと考えていたので夫と相談して、子犬の替わりにその子を引き取ることにしました。

ある程度健康を回復してからと言うことでしたが、私たちは、「引き取ると決めたらうちの仔、健康の回復はうちで責任を持ってするから」と11月の半ば、我が家の家族になりました。

空港に迎えに行って驚きました。
不安そうにおびえた目、がりがりに痩せた体、車を異常に怖がる本当に小さな小さなワンコでした。

嫌なことは全部忘れて、最初からうちの仔だったように暮らさせてやりたいと、まず、名前を変えました。
濃い色の被毛のサニーは太陽系の名前、それならと白っぽい被毛の仔は月系の名前でと「ルナ」と名づけました。

この頃のルナの表情は、暗く尖っていました。
それが薄紙をはがすように明るくなっていったのもサニーのおかげでした。
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訳あり仲間が1頭増え、この後サニーに驚かされることが何度も起きるのです。
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by yukiba20 | 2004-09-18 11:36 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(9)
ひょんなことから落語家の笑福亭伯鶴師匠とお知り合いになりました。
この方が、大の犬好き!
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「我が家にワンコがいっぱいいるんです。
しかも元盲導犬のユキばぁもいるんです。
良かったら遊びにいらっしゃいませんか。」
とお誘いしたら、間髪を入れず
「行く!」

この師匠が実に多才な方で、その一つにミニコミ誌の編集員という肩書きがあります。
ユキのことや引退犬ボランティアの実情をお話しているうちに
「そら、世間に知ってもらう必要がある。よっしゃ、うちの『お好み書き』に載せよ」
と言うことで、ある日師匠は、奥様とミニコミ誌の記者さんをお供に我が家へ取材を兼ねてワンコ遊びに来られたのです。

こうして、ユキはミニコミ誌に登場し、後にマスコミに登場するようになったのです。

引退犬の実情を知ってもらいたいと思っていた私は、これをきっかけに少しずつ発信を始めました。
でも、この頃はほんのわずかなものでした。
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by yukiba20 | 2004-09-17 00:59 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(0)
b0008217_7135593.jpg丸くなって眠ることの
できなくなった体に
そっと上掛けをかける
そっと、そーっとかけるのに
はっと目をさます
おこしてごめんね

呼吸が楽にできる季節とはいえ、老犬には寒さも感じられる季節になると、ユキは体をしきりに動かし「くの字」になることが多くなる。
本当は丸くなりたいのだろうにと思い、サニーのパピーウォーカーさんに、寒さをしのぐコート作りをお願いした。
あれやこれやと、勝手な希望を並べたてたのですが、嫌な顔一つせず、それどころかいろんなことを想定して、すべて違うデザインで数着のコートが届きました。
素材も、乾きやすく、ユキの負担にならないようにと、フリースです。
ピンクのハートや星の付いた可愛いもので、色白のユキに良く似合いました。

この頃から、お願いもしていなかったのに、
「寒くなるから、暖かくしてあげて」
と、ブランケットやマットなどの防寒用の物が届きはじめました。

皆さんのお心遣いに言葉もなく、ただただ感謝の日々です。
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by yukiba20 | 2004-09-14 07:14 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(7)

ワンコの食事

ドッグフードだけでは味気ないと思い、友人・知人からアドバイスをいただき、食事は美味しく、栄養があり、しかも歯のないユキに食べやすいようにと様子を見ながら変えていきました。
もちろん、サニーはすでに同様のものを食べていましたが、何しろ超の付く老犬のこと、ゆっくり変えて行きました。
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食材としては
ドッグフード(今までの半量以下)
生肉(当初は牛の赤身でしたが、後にアドバイスを受け鶏の骨も一緒に丸ごと2度びきミンチに変えました。サニーは生の手羽先丸ごとです)
野菜ジュース(サニーには荒みじんにしたもの)、手作りのカテージチーズ、すりおろしりんご、茹でてつぶした根菜類、バナナや柔らかい季節の果物など、便の調子を見ながら食べさせています。
ヨーグルトだけが便が緩むので食べさせることはやめました。サニーは大丈夫なので食べています。

「わー、すご~い! たいへんだ!うちは無理かも~」なんて思わないで。
フードと生肉以外は私たちの食べているものを多めに作って味をつける前に分けておいたものです。
あまり手間をかけずに美味しいものをと心がけました。
冬には、大好きな豆乳なべおじやがメニューに加わります。

だって、人の為にフードひと筋で働いてきたユキには、サニーが食べているのと同じ美味しいものをいっぱい食べさせてやりたかったんですもの。
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by yukiba20 | 2004-09-12 01:18 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(4)

夏を越した!

b0008217_0383585.jpg暑い夏が過ぎ、秋になり
すごしやすくなったらよく眠る
目覚めないのでは、と心配になり
じっと見つめるかすかに上下する胸のあたり

「夏を越すことができなかったらごめんなさいね」
同行の訓練士さんに、そう言ったにもかかわらず、ユキは日に日に元気になっていったのでした。

とうとう、念願の夏を越しました。

秋風の入る窓際で眠るユキは食事時になっても目覚めないくらい良く眠りました。
今までの分を取り返すように。
そうなんです。それくらい呼吸の状態は良くなっていたのです。

そして、台車に乗って念願の「公園デビュー」を果たしたのでした。

やったねぇ!

でも、この時は残念ながらカメラを忘れて喜びの「Vサイン」を収めることはできませんでした。
ざんね~ん!!!
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by yukiba20 | 2004-09-11 00:38 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(5)

自称犬小屋?に住む盲導犬の引退犬で天使になっちゃったユキばぁとアリサ、とキャリアチェンジ犬サニー&家庭犬ルナ・海と一緒に暮らすワンコのかあさんです。(絵は小山るみこさんの許可を得て掲載しています。)


by ワンコのかあさん