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シルキーおじさんⅠ

b0008217_10542761.jpgサニーたちと出身を同じくする、シルキーおじさんは元盲導犬でした。
3年前に引退して、母さん・父さんと2頭のワンコと暮らしています。
元気な時は、母さんと一緒に近くの学校へお話に何回も行きました。
ユキがいた時は、何度もお見舞いに来てくださいました。
憶えている?
「帰らない!」って動かなかった時のことを。

JSDAの募金にも参加してくれたよね。
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久しぶりに、シルキー母さんに会いたくてお電話しました。
「いよいよ寝たきりになったの」と聞いたときの驚き。
いつかは来る、と思っていたけれど、やはりショックでした。

心臓・腎臓・甲状腺に病を持つと言うシルキーおじさんは、心臓病特有の咳をしていました。
今年の夏も、厳しい暑さです。
頑張らなくて良いから、ゆるゆると過ごしてね。
1日1日が穏やかな日でありますようにと願います。
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神にも仏にも祈ります。

その生の終末を迎えようとしている子たちの日々が、穏やかで安らかでありますように・・・。
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by yukiba20 | 2005-07-29 10:59 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(6)

1冊の絵本

b0008217_091527.jpg本が大好きで、読みたい本は何を我慢しても買ってしまう私が、1冊の絵本を買うのに2年もかかってしまったことがあります。

『アンジュール』
ガブリエル・バンサンの絵本です。

この本には、文字が書かれていません。
色もついていません。
デッサン画のような絵本です。

書店で見つけて最初のページを開きました。
次の瞬間に閉じていたのです。
激しい憤りと共に、書店であることも忘れ涙がこぼれました。

そのページには、走る車の窓から投げ捨てられる1頭の犬の絵が、走り去る車を死に物狂いで追いかける犬の絵が描かれていました。
すぐに閉じたのに、絵は強烈に心に焼き付けられてしまったのです。
その場で、次のページをめくることは出来ませんでした。

でも、ずっと気になっていました。

数ヵ月後、また、同じ書店で次のページを見ました。
やはり、そのまた次のページを見ることが出来ずに帰りました。

その繰り返しで、気が付いたら2年の月日が流れていたのです。

今、その絵本は我が家の本棚にあります。
結末を知っているけれど、読めません。
そこに至るまでが辛くて哀しくて、やっぱり読めません。
それでも、大切な本です。

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図書館で子供達が本を探しているのに出会うと
「『アンジュール』って言う絵本読んでごらん。字がないから自分で物語を作れるよ」
って薦めたりしています。

感想を言ってくれたり、物語を語ってくれる子もいます。
サニーやルナを可愛がってくれる子たちです。

この夏、図書館でどんな子共達に出会えるでしょうか。
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by yukiba20 | 2005-07-26 00:12 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(10)
b0008217_9382454.jpgユキが亡くなって、春が巡ってきた頃に「介護経験を生かしませんか」と、再びお誘いを受けました。
自分の介護経験など微々たるもの、生かせるほどのものではないと思いましたが、ユキが亡くなってずっと考えていたことがあります。

「私たちの老後を考えて」
ユキは、私に宿題を残していったような気がしていました。
(でも、私にいったい何が出来るんだろう?)
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一人では出来ないことを、同じ目的を持つ仲間とだったら出来るのではないかと、仲間に加えていただくことになったのです。

同じ目的を持って集まった仲間はとても豊かな個性の持ち主でした。

「自分でよければ広告塔になるから、何時でも言うてくれ」
アマチュア写真家で「犬バカおじさん奮闘記 盲導犬ボランティアは楽しい!」の著者でもあるIさん。
ボランティア仲間では信頼の厚いFさん。
HP作りに奮闘するYさん。
介護用品作りは任しとけと言われるスタッフ。
引退後の支援のために、啓発のために講演を引き受けるユーザー。

皆、それぞれの思いを持って集まった仲間。
言いたいことを言い、議論しあえる仲間。
超犬バカなのに、決してそれにとらわれることのない仲間。
この春、私はこの「犬バカ」の仲間に加えていただきました。
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それで私達は、今何してるかって?
う~ん、年寄りワンコとその家族には何が必要なのかなぁって考えています。

まず、「引退犬の部屋」と言う情報交換の場を作ってもらいました。
歩き始めたばかりの「引退犬の部屋」は、まだまだ情報量が少ないですが、よかったら覗いてみてください。
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多くの人に愛されながら、その生の終わりを迎えようとしている老いた犬達と、その終わりの時に寄り添う最後の家族の日々が少しでも安らかで穏やかなものでありますように、皆さんの知恵や経験や情報を書き込んで下さったらどんなに嬉しいか・・・。
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by yukiba20 | 2005-07-23 09:44 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(4)

初めての経験

b0008217_9504495.jpg各地で梅雨明け宣言の声が聞こえて来ました。

夏休み前の3連休、ふと思いついて「水遊び」に行って来ました。

ふと思いついたのが夕方と言って良い時間。
だから、まず近いこと。
そして、駐車場があって、できれば、人の少ないこと。
で、目的地は、関西空港のお膝元「りんくう公園 マーブルビーチ」。
マーブルビーチの名のとおり、丸い小石の浜辺。
砂で後の始末が大変!と言うこともない。

在宅の兄ちゃんに声をかけてみた。
「海水浴に連れて行くけど来る?」

珍しい、ついて来ました。
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まずは、波打ち際を散策。
徐々に海の中へ・・・。

「!?」ルナが気付いた。
なんかしらんものが、前からむかってくる。
「??」あたったら、びしょびしょになって、なくなった!
おまけに「グェー! しょっぱい~」
「なんやねん?きもちわる!いややぁ!」
「もういけへん!ぜったいいやや! 嫌や言うたらいややねん!」
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「? サンちゃんはいっとるやん?」
「サンちゃん、なんともないんか?」
「ほな、ちょっとだけね」
ルナの場合は、こんな感じ。
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サニーの場合は、怖がりなのに、こんなのは案外平気♪
「とうさんも兄ちゃんもいるから、まぁ大丈夫、かな?」
膝辺りの深さのところで、おっかなびっくりでも、とにかく泳いでる。
「まぁ、悪くないわ♪」
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たくさんの??を飛ばしながらも、何とか初体験できました~。
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by yukiba20 | 2005-07-20 10:00 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(12)
b0008217_08278.jpg「少しでも、焼け石に水でも経済的支援が出来たら」

「支援に出自は問わない。犬はどこから出ても犬に変わりはない、差別したくないんや。今はそんなこと大々的に言えるほどの資金があるわけではないから、まぁ身近なところから始めます。」

私は、以前から施設の枠を超えて、と言うことを考えていましたし、ことある毎にそう言ってきました。だから、うちの子はライトハウスの子であり、関西盲導犬協会の子であります。これから後も、縁のある子はどこの出身でも良いと思っています。

「施設の枠を超えて」と言うところで共感できた、出来たばかりの小さなNPOと、夢ばかり見ていた個人の思いがけない出会いでした。
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夢は夢として、支援費のお礼に募金活動のお手伝いをするようになりました。
毎月、近鉄奈良駅前と大阪難波高島屋前で交互に行われます。
盲導犬ユーザー・引退犬V・キャリアチェンジワンコたち・それを応援する人たち、様子を見ながらですが引退ワンコの参加もありました。
サニーも何回か参加しました。

募金をして集まったお金を支援金として贈る。
その活動が認められて、2年連続「入船わんわん福祉財団」より特別賞を贈られました。

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その後しばらくして、「一緒にやっていきませんか?」とお誘いを受けましたが、ユキがいる間は長時間留守にするようなことはしたくなかったので、事情を話し主人が在宅時に限り募金のお手伝いをさせていただくことになりました。
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by yukiba20 | 2005-07-17 00:12 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(0)
b0008217_062094.jpgパピーウォーカーや繁殖犬ボランティアと違って、いったん預かってしまえば施設との接触はもちろんボランティア同士の情報交換の場もほとんどないのが引退犬ボランティア。
介護のノウハウ、介護用品の検索、購入の方法など手探りで始めなければならない。

訓練所だって引退犬のケアが必要なことくらい分かっているけれど、お金も人手もない。
まず、盲導犬を育てなければならない。
そのための訓練所なのだ。

わかっていた。
そんなことぐらい覚悟の上で預かったのです。
でも、心の中では、
(ずっと人のために働いてきた子達に、穏やかで安らかな老後が保障されたって良いんじゃないか。生涯の最後に寄り添ってくれる家族の負担が少なければ、本当は一緒に暮らしたいと思っている人も多いんじゃないか。)
そう思っていました。
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何とか負担の軽減ができないものだろうか。
でも、個人では無理。
組織が必要、ボランティア同士が情報交換できる場が必要だと考えていました。

負担の軽減。これは、大きく三つに分けられると思います。
経済的負担の軽減。
肉体的負担の軽減。
精神的負担の軽減。

JSDAは支援金を支給することで、ほんの少しでも何かの役に立ててほしいと言われました。
「焼け石に水でも、ないよりは良いでしょう。」
笑いながらそう言われた時には、引退した子に、しかも自分のパートナーでもない犬達のことを忘れずに、心にかけていてくださる人たちがいることに心が動かされたのです。
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いただいた支援金は医療費に使わせていただきました。
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by yukiba20 | 2005-07-14 00:12 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(4)
b0008217_10105041.jpg盲導犬をパートナーとしている方達が、仲間を募って引退犬の老後生活支援のために立ち上げられたNPOです。

以前からこの協会のことを紹介したいと思っていましたが、どのように書いていったらよいのだろうかと思案していました。
それで、JSDAとの出会いから綴っていくことにしました。

ある日、「ユキちゃんに会いたいのですが」と、知り合いの盲導犬ユーザーを通じてお話がありました。
毎日がオープンデーだったので、いつものごとく「は~い、お待ちしてま~す♪」なんて、気軽にお答えしました。
ところが、当日お見えになったのはJSDAの理事長さんと理事さん。
(今日は偉い方たちがいらっしゃった)内心そう思っていました。

しばらく世間話をした後、
「ユキちゃんのお世話をしてくださっていること、心から御礼申し上げます」と言われ、NPOを立ち上げられたいきさつをお話しくださいました。
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ご自身が、
「引退後も引き続いて老犬を見たことがあり、その大変さをよく知っている。最後まで一緒にいたかったのだが、次の盲導犬が来ると、両方の犬に気持ちが分散し、良くなかった。結果的にどちらの犬にも良くなかった。だから引退犬を引き取って面倒を見てくださる家庭が必要なのだと実感しました。」

動けなくなった犬の介護は奥様と協力してなさったそうです。

「老後生活の費用は一部の施設を除いて、すべてボランティアが負担している。その経済負担、労力負担は計り知れないものがあると思います。だから、私たちが世話になった犬達の老後生活支援が少しでもできればとNPOを立ち上げました。」
と話されました。

引退犬ボランティアに深い感謝の念を持ち、犬達の老後の幸せを願い、その生活の支援を少しでもしたいと、ユーザーが立ち上げられた「老犬支援のためのNPO」。
とても暖かいものが感じられました。
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ユキは、立ち上がって間もないJSDAの「老後支援金支給」の第1号だったのです。
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by yukiba20 | 2005-07-10 10:20 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(15)

突然の帰宅

b0008217_2226911.jpg昨年、転勤で福井県に行った長男が突然帰って来ました。
連休がなかなか取れない彼は、「珍しく連休になったから」とワンコたちに会いに帰って来ました。
たった一晩だけなのに、ワンコたちに会いに来ました。
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アレルギー持ちの息子は、歓迎攻めにあったとたんに鼻水が流れ出る。
目が赤くなって瞼が腫れる。
それでも、サニーやルナに会いたいのだそうな。

この日ばかりは、次男への愛情表現が半減した?
いや、半減したのは睡眠時間。
大好きな人が増えて嬉しくてたまらない。

大きい兄ちゃんと小さい兄ちゃんが動くたびについて歩く。
疲れるだろうに。
夜中もそう。
上へ行ったり、下へ行ったり。
分散すれば良いのに、つるんで移動。
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息子達が帰って来たくなるのもわかるわ。

「あなたのことが大好きなの」
目で訴え、態度で示している。

人には、なかなか真似の出来ないこと。
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兄ちゃんたちもあなた達が大好きだよ。
だって笑顔がとびっきりだもの。
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by yukiba20 | 2005-07-05 23:36 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(13)

さわって良いかなぁⅠ?

b0008217_2163125.jpg夕方の散歩はたくさんのワンコや人に出会う。

ワンコたちの反応はさまざま。
ワンワン吼えながらご主人の後ろに隠れる子。
「大きい顔して歩いてんじゃないわよ!」とばかりに攻撃してくる子。
「あら~♪こんにちは~、遊ぼうよぉ♪」と誘ってくれる子。
でも、サニーはたいていの場合、すたすたと通り過ぎる。
ルナはみんなと遊びたい。
振り返り振り返り、サニーの後を付いて行く。
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人の反応は、時として「無礼者!」と一喝したいようなこともある。

数日前のことでした。いつものように子供達が遊んでいる公園にさしかかった時です。
2・3歳くらいの子がサニーに触ろうとしたとき、「キャー!」っと叫び声がしてお母さんらしき人が走ってきた。
唖然としてみていると、その子を抱えて怪獣でも見るようにサニーとルナを見ながら後ずさりをしている。
もちろん、うちの子たちのリードは私が持ったままです。
(うちのワンコが怪獣に見えたのだろうか?)
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サニーとルナはまったく無視。
周りにはおなじみの子供達が集まって、話しかけたり触ったりしている。
「サニーちゃんのトンネル」と言って、サニーのおなかの下をくぐり抜けて遊んでいる子もいる。
それを見ていたお母さん、その子を連れてサニーとルナの傍に来て、
「さあ、○○ちゃんも触っておいで、大丈夫だから」
その子は、大声で泣きました。「こわ~~~い!」

お母さん、私がいることなんか目に入らない。

「噛まないから触ってごらんなさい」
「いや~!こわ~い!」
「他の子たちは触っているでしょ!」
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思わず言っちゃいました。
「怖がっている子に無理強いしないでください。うちの子たちも迷惑しますから。それにどうして噛まないってわかるんですか?」
「だって、他の子はさわってるから・・・」
「この子達は、私に触っても良いですかって、聞いてから触っているんです。良いよって言われたから触ってるの。犬が嫌がっているようなら、今日はだめなの、ごめんねって断ることもあるんです。」

ムッとされてしまいました。

ムッとしたいのは私のほうだわ!

本当はもう一言言いたかった。
「さっきのあなたの態度が、怖がる原因なのよ」
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by yukiba20 | 2005-07-01 21:20 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(24)

自称犬小屋?に住む盲導犬の引退犬で天使になっちゃったユキばぁとアリサ、とキャリアチェンジ犬サニー&家庭犬ルナ・海と一緒に暮らすワンコのかあさんです。(絵は小山るみこさんの許可を得て掲載しています。)


by ワンコのかあさん