歯周病 Ⅱ

b0008217_044649.jpg獣医さんから教えていただいたちょっとした見分け方と予防法です。
                  
まず犬の顔を右と左で見比べて下さい。
唇の周囲の汚れ方がアンバランスなら汚れている側の歯に異常があることが多いそうです。
ヨダレ焼けで黒くなっている場合は、要注意と言うことです。
でも、黒い仔は分かりにくいですよね。

そこで、その他のチェックとして、食餌をしている時によく見て下さい。
手作りご飯の時はワンコ達はあまり噛まずに丸飲みしますが、ドライフードの時は時々噛みます。その噛むときに左右均等に噛んでいれば問題ないのですが、片側だけで噛んでいる場合にはその反対側の歯に異常があります。
ひどい場合には悪い方の歯を上にくるように顔をひねって食べることもあります。

我が家に来たユキがそうでした。
歯肉の炎症が治まるまでは随分痛かったのだと思います。                   

次に予防法ですが、最も良いのは我々人間と同じで歯磨きです。
もう歯石が付いてしまっている場合は、まずそれをきれいにしてからです。
付いていないのなら今すぐに始めましょう。
まずは歯磨きに慣らすことから始めます。
市販のペット用の歯ブラシを使ってもいいですし、ガーゼを指にまいて使ってもいいです。
歯ブラシや指を口の中に入れて、歯茎と歯を軽くマッサージする事から始めて下さい。
最初は嫌がりますが、だんだん慣れてきますので、根気よく続けて下さい。
慣れてきたらペット用の歯磨きを使用します。
嫌がらなければ最初から歯磨きを使ってもかまいません。歯の裏側もお忘れ無く。
歯磨きには、歯ブラシより硬いものは決して使わないで下さい。

以上は、医師のアドバイスです。
歯磨きはとても、と思われる方はガーゼで拭くだけでも良いですから是非してあげてください。
歯石を取るときは、犬の場合は麻酔をかけます。
ですから、その麻酔に耐えられる年齢までに是非1度、歯の検査をしてくださるようお願いいたします。
そうでないとユキのように苦しむことになります。

次回には、そのユキのことを少し書いてみたいと思います。
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# by yukiba20 | 2004-10-15 00:30 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(5)

歯周病 Ⅰ

b0008217_22524987.jpg飼い主が気をつけていれば回避できる数少ない病気の一つに「歯周病」があります。

ユキが老いてからずっと悩まされていたのは唯一、歯周病でした。
それも根治療法ができないくらい重度の。

歯周病の原因は、ケガと細菌がありますが、おもに、歯に付着した歯石です。
食べかすを養分とした細菌のかたまりが、歯石になります。
そのなかの細菌が歯肉に炎症を起こして、腫れたり出血したりします。

これが進行すると歯と歯肉の間のポケット状の溝が深くなって、歯槽骨が溶かされて、歯がグラグラになったり、膿や出血が起こります。
その細菌が血液に運ばれて、各臓器に運ばれると他の病気も併発します。
多くの場合、麻酔をかけて歯石の除去を行いますが、歯槽骨まで破壊されていると抜歯をしないといけません。

治療をした後もそうですが、歯を磨く習慣をつける必要があります。
歯ブラシを使うと良いのですが、ガーゼのハンカチ・軍手などで歯をマッサージしたり、噛むおもちゃも効果があります。
歯を磨くことで、予防や口臭、歯肉の腫れなどによる早期発見につながるからです。

我が家の場合は、ミルキーボーン、牛骨、ロープで作ったボール、タオルを使っています。
歯磨きをかねたおやつ代わりに、犬用のガムを与えるという方もありますが、家では歯にくっつくのと、むねやけを起したり下痢をしたりするのでガムを与えることはしません。
おやつは、もっぱら季節の果物、主にりんごを与えています。

歯周病は、治療を怠れば着実に進行し、歯が抜け落ちます。
その間食事は噛めなくなり食欲不振に陥ったり歯根が化膿して、細菌が全身に波及する菌血症を引き起こしたりします。
また重度の歯周病では、重篤な合併症を引き起こすこともあります。
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# by yukiba20 | 2004-10-13 22:53 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(4)

全員参加だよ~

b0008217_11133461.jpg時ならぬ時に誰かが暴走を始める。
たいていは末娘のルナが火をつけて、それがサニーに飛び火するのがパターンなのだが、時にはユキにまで飛び火することがある。

年も押し詰まった頃に夫と「去年の今頃は、だ~れもいなくてどうしようかと思っていたのにねぇ」と思い出にふけっていた時、突如、ピーピーピー、キュッキュッキュとけたたましい音がして恒例の暴走が始まった。

ところが今日の暴走はちょっと違う、いつもは待ってましたと加わるサニーがベッドの横からほとんど動かずに、尻尾のみの参加をきめこんだ。
パタパタパタ、さわさわさわ、バタバタバタ、ばさばさばさ、バタンバタン。
それが皆、ユキの体や顔にあたる。
はじめは迷惑そうに顔を背けていたのに、しきりに前足を動かす。
前に出ようとしているのが、少しずつバックして行き、ベッドからはみ出てしまった。
それでもユキの目が、キラキラと輝き、笑ってる!

ルナのピーピーピー、キュッキュッキュ、サニーのバタバタバタ、ばさばさばさ、バタンバタン、ユキの前足ドラムのバンバンバンが加わって賑やかなこと。
あまりの楽しさに「私も参加じゃぁ!」と加わって、カルテット!

「うるさーい!」
夫の一喝で、あっという間に解散。

ユキがたま~に加わってくれる楽しいカルテット。
解散・結成を繰り返しながら2003年も終えようとしている日。
至福の時でした。
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# by yukiba20 | 2004-10-11 11:16 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(4)

続・ルナの避妊手術

b0008217_1042243.jpg夕食も食べずに眠り続けるルナ。

トイレに行きたそうにモゾモゾするけれどなかなか起き上がれない。
そこで抱きあげようとするのだが、力の抜けている体と言うのは厄介なものでビロ~ンと伸びて始末が悪い。
寝たきりでもユキの方がよっぽど抱きやすい。

「どうして連れて行こうかな~」

とりあえずベッドからおろして、思案していると、後ろからサニーが来て鼻先で、チョンチョンとルナを突付く。
「サンちゃん、今日はルナッち遊べないんだわ」
ところがそのまま、玄関の方へ歩いていく。
それをぼんやり見ていたルナがフラフラと立ち上がりついて行く。
「え?!」
玄関で座り込むと、サニーは又トイレの方へ歩いていく。
ルナはまたフラフラとついて行き、たくさんおしっこをした。
サニーはそのまま帰ってくる。
彼女は自分のためではなくルナの為にトイレにいったのです!

帰ってきたルナを暖かく過ごさせてやりたくてフワフワの毛布を用意しました。
ベッドからそこに移そうとした時に、サニーがルナと私の間に入ってきてルナを庇うように伏せたのです。
まるで「今夜はここに寝かせてやって」と言うように。

その夜私は、ルナのために用意した毛布にくるまってユキと並んで寝ました。
これ以降、ルナは眠る時には必ずサニーのどこかに触れて眠るようになったのです。

ユキのことといい、ルナのことといい、サニーには驚かされることばかりです。
まさに、彼女は我が家に来るためにキャリアチェンジになったのだ!
そう思いました。
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# by yukiba20 | 2004-10-09 10:44 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(2)

ルナの避妊手術

b0008217_16114727.jpgルナの以前の情報はまるでない。
それでも良いのです。
家の子だから。

だから何でも獣医さんと相談しました。
いつワクチンをしたか分からないから、月齢を考えて安全な方法を考える。
うちはワンコの出入りも多いし外遊びも多いのでワクチンだけはきちんと受けておかねばならないのです。
それと平行して避妊手術のことも考えたのですが、月齢はクリアしているが体重が少なすぎるというのでしばらく待ちました。

手術の日の朝病院に預け、夕方迎えに行くと、ケージに入っていたルナの表情が暗く、目を合わせようとしない。
嫌だった日がフラッシュバックしたのだと直感した私は、サニーを呼びました。
サニーがケージの外からフンフンと匂いをかいでいると、ゆっくりと立ち上がり、まだおぼつかない足取りでふらふらと出てきたのです。
サニーがルナの口元をぺろりとなめると、後に付いて歩く。

獣医さんや看護婦さんが驚いていました。
「おかあさんですか?」
「いいえ~」

もっと驚いたのはその夜でした。
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# by yukiba20 | 2004-10-07 16:11 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(2)
b0008217_674149.jpgルナは、ユキの横で寄り添って寝ていたサニーをまねて、やがてユキのベッドで一緒に眠ることが多くなりました。
そのうちにサニーは、その位置をルナに譲り自分は私がベッド代わりに使っているソファで眠るようになりました。
動くことのできないユキは、ルナにとってサニーの次に温もりを感じられるところだったのでしょうか。
あっという間にユキの傍でおへそを天に向けて眠るほどになり、ユキも頭を上げてルナを目で追うようになりました。
驚いたのは、ルナが寝返りをうってユキから離れると、ユキは自由になる前足を動かして一生懸命にルナに近づこうとしていることでした。
サニーは大概はじっと見ているのですが、自分の体が入るくらい間があるときはそこに行って寝ています。

これっていったい何なんでしょう?
少しずつ弱点を持った者たちが労わりあっている姿ではありませんか?!

私は、この頃まで保護者のつもりでした。
でも、この子達と暮らし始めて決してそうではないことを知ったのです。
少しばかりの知恵と言葉を持つ人間の私には、自然のままに振舞っている子達に太刀打ちできるものではないと思いました。
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# by yukiba20 | 2004-10-05 06:08 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(4)

続・ルナのこと

b0008217_10142276.jpgブリーダーのところから来る時には、一通りの検査を終えていて、参考にと検査結果とレントゲン写真が送られてきました。
それを持って我が家のホームドクターのところに連れて行き、健康診断・耳の検査・目の検査をしてもらい、今後の健康回復のための相談をしました。

まず注意されたことは、急激に太らせないこと。
骨格が定まっていなくて、しかも股関節の形成不全がある。
股関節の形成不全については、先天的なものと飼い方に問題があっておこる後天的なものがあると言われています。
ルナの場合は、どちらなのかわかりませんが、たぶんに後天的なものであると思うのです。
そんな体で急激に体重だけを増やすと足腰に負担がかかるだけ。
この時点で、もうたいして大きくはなれないだろうといわれました。

食事で注意したことは油分が少なくて骨の形成に役立つもの。
ベースは良質のドッグフードですが、生肉(手羽先を骨のまま)、手作りのカテージチーズ、果物、野菜ジュース、ハーブなどを便の様子を見ながら食べさせています。

トイレの問題を解決してくれたのはサニーです。
私が外に連れ出そうとしても、体を硬くするだけでしたが、サニーの後を付いて歩くのに気づき、ルナが寝ている時に、サニーのトイレタイムを見計らってわざと起し、サニーをトイレに出しました。
何度目かの時に、ルナが出てくるのを見てからサニーが排泄したのです。
それ以来、何も言わなくてもサニーのトイレタイムのたびに、ルナも一緒に出るようになりました。
これを境に家の中ですることはなくなり、この子達の利口さに、言葉もありませんでした。

そこで私は、ルナに絶対しないこと、必ずすることをいくつか決めて後はサニーに任せることにしました。

ルナに向かって絶対にしないこと。
大きな声を出さない。
冗談にでも手を上げない。
怖がることは無理強いしない。

反対に、心がけてすることは、
何もなくても「グッド、グッド」と言いながら撫でる。これは人に触られることが心地よいと感じてくれることと、最も大切なスキンシップのためでした。
できるだけ同じ目の高さで話しかける。上目遣いで見るのを止めさせたかったのと、目を合わせることで心を通わすことができると思ったからです。
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# by yukiba20 | 2004-10-03 10:18 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(0)
b0008217_216557.jpgユキを荼毘に付しました。

車のない私は、ずっとサポートしてくださった方々にお手伝いをお願いしました。
朝、チャイムがなって玄関を開けてびっくりしました。
思いもかけない沢山の仲間がいっしょだったのです。
しかも、心細いだろうと、骨上げにまでご一緒してくださったのです。

ユキのお骨は小さな小さな骨壷に納めました。
我が家の一員だったユキを施設の墓に納めることはせず、先代の横に安置しました。
これからも、ず~っと一緒です。

亡くなった日、そして今日と本当に多くの方がユキとのお別れに来てくださいました。
皆様方に深く感謝いたしますと共に、今更ながらユキの存在の大きさに驚かされています。

今はまだ、この日のことを書こうと思うと胸が締めつけられるようです。
私一人だったら、ユキに思いをかけてやることもできずに、バタバタと1日が過ぎたことでしょう。
共に悲しんでくださった仲間がいたことは、言葉に尽くせないくらいの励ましであり慰めでした。

畳1畳にも満たないユキのベッド。
それがなくなった時に、その空間の広さを思い知らされ、その空間の広さを少しずつ埋めてくれているサニーとルナの存在の大きさは何物にも代えがたいものと再確認させられました。

そのサニーはもちろんルナも27・28日と、まだユキが寝ていた時は、それが日常だったのであまり関心を示しませんでしたが、夕方の散歩から帰っ来た時に、サニーが部屋へ走り込んで、様子を見に行き、走り出てきて鼻チョンで異常を訴えてきました。
あちこち探し回り、自分で開けられないドアはガリガリ引っかいて探していました。
短時間のうちにユキの匂いが薄れてきていたのだろうと、悲しかったです。

今日も昨日と変わらない日。
ただ、そこにユキだけがいないのです。
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# by yukiba20 | 2004-10-01 21:27 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(5)
b0008217_7361819.jpg午前3時20分ごろユキは私をおいて逝きました。
18歳10ヶ月でした。
何をどう書いていったら良いのかわからないくらい悲しいです。

今、ユキはいつもと変わらぬ場所で、いつものように眠っています。
ただ、その体は冷たく、花に埋もれ、その瞼は二度と開かれることはありません。

ユキは多くの人との出会いを作ってくれました。
自らは、引退犬を広く知ってもらうために長く生きてメディアにも取り上げてもらいました。

会いたい人には全て会い、しなければならないことは全てして逝きました。
私に大きな宿題を残して・・・。

施設を超えて多くの人に助けられました。
使用者にも職員にもボランティアにも・・・そして、この「便り」を読んでくださった方々からも。

ありがとうございました。

これからも今までと変わらず、ユキと過ごした日々や思いを綴って行きたいと思います。
そして、願わくば綴り終えた頃に、新しい出会いのあらんことを・・・。
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# by yukiba20 | 2004-09-28 07:35 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(31)

ルナのこと

b0008217_0344072.jpgルナが来た当初、その置かれていた環境が想像できるような行動がいくつかあります。
まず、驚かされたのが排泄。
眠りから覚めると、排泄の様子を見せることもなくその場ですぐにする。
普通は、8ヶ月にもなっていればトイレの場所を探してウロウロするものなのに、全くその気配がなかったのです。
これは想像でしかないのですが、狭いケージに入れっぱなしで排泄もその場ですることを余儀なくされていたのではないだろうか。

車を異常に怖がる。
乗ることはもちろん、傍を通ることも嫌がる。
初めて散歩に連れ出したときに驚いたのは、車から人が降りてきたときにその場から逃れようとするようにもがいたのです。

家から出たがらない。
呼べば玄関まで出てくるが、それから先は呼んでも出てこない。
連れ出そうとすると部屋に逃げ込んで身を硬くしている。

ガリガリだから当然なのですが、後ろ足に筋肉がほとんど付いていない。

本来、地面をぐっとつかむように足の指がしまっているのがジャンケンのパーのように開いたまま。

大きな声(怒っているのではない)を聞くと身を硬くして横目で、しかも上目遣いでちらちらと見る。

などなど、サニーとは対照的な様子を見せるのでした。
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# by yukiba20 | 2004-09-26 00:36 | 盲導犬 引退犬 ボランティア | Comments(0)

自称犬小屋?に住む盲導犬の引退犬で天使になっちゃったユキばぁとアリサ、とキャリアチェンジ犬サニー&家庭犬ルナ・海と一緒に暮らすワンコのかあさんです。(絵は小山るみこさんの許可を得て掲載しています。)


by ワンコのかあさん